オホーツクだより

網走自然ガイド&旅人の宿「わしのとまり木」オーナーブログ

ウチダザリガニ駆除調査

2014/05/31 20:57
 
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美幌町郊外で行われた美幌博物館と東京農大合同のウチダザリガニ駆除調査に行って来ました。
自然観察では夏でも長袖長ズボンが基本ですが、生物調査では藪を掻き分けて歩いたり、川の中でも蚊やブヨなどが集ってきますので更にこのように極力肌を露出させない、ダニが付いても払い落としやすいような格好で作業します。
今日はじっとしていれば爽やかで気持ち良い陽気でしたが、この格好で作業するとすぐに全身汗でびっしょりになります。

これまでもこのブログで時々お伝えしてきましたが、ウチダザリガニは戦前に北米から持ち込まれた外来種。ザリガニで日本在来種は東北北部と北海道に生息するニホンザリガニのみですが、絶滅危惧種でもあるそのニホンザリガニと競合、駆逐する他、ドジョウ、カジカの仲間など、底生魚類も駆逐、更に水草なども食べる事から釧路地方の湖沼などでは魚の産卵に必要な水草が激減するなど、生態系に大きな影響があることから現在は環境省から特定外来生物に指定され、運搬、飼育などが厳しく規制されています。個人がペットとして飼うのは法的にはほとんど不可能でしょう。

釧路地方を中心に道内各地、福島県裏磐梯、長野県、滋賀県などに生息していますが、以前はオホーツク海側にはいないとされてきました。オホーツク海側で初めて確認されたのは2008年5月の美幌博物館の網走川水系の小さな川での生物調査でのこと。この調査には私も参加しましたが、学芸員さん共々大きな衝撃でした。その後詳しく調査、確認をしてその年の8月に博物館から公式発表。関係機関の許可を得て同時に駆除調査も始まりました。美幌でのウチダザリガニの調査は今年で7年目になります。この川にはアオサギなどの天敵らしい天敵はとても少なく、繁殖力が強いため完全に根絶するのは難しいと思いますが、昨年辺りから100ミリを超えるような大きな個体はだいぶ少なくはなりました。

今日の主目的は抱卵しているメスを捕獲する事でしたが、13~14人で行いながらも抱卵個体は全然捕獲できず、これで今日は終了しようという時にようやく1匹だけ網に掛かりました。
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今日の合計捕獲数は755匹。うち抱卵したメス1匹で、抱えていた卵の数は262個でした。


最後の写真は川岸に咲いていたニリンソウです。
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プロフィール

金指 功(かなざし いさお)

  • Author:金指 功(かなざし いさお)
  • 2004年に埼玉県からウトロのホテル勤務を経て網走に移住。
    2007年2月から網走自然ガイド「オホーツク遊楽倶楽部」として網走の自然の魅力を伝えてきました。
    そして2013年、オホーツク遊楽倶楽部は網走自然ガイド&旅人の宿「わしのとまり木」に生まれ変わり、新たな出発をしました。

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