オホーツクだより

網走自然ガイド&旅人の宿「わしのとまり木」オーナーブログ

最後の乗務

2011/03/06 22:48
 
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砕氷観光船「おーろら」と共に流氷観光に来られる旅行者の方から人気の乗り物、釧網線網走~知床斜里間を走る観光列車「流氷ノロッコ号」

今シーズンは1月29日から運転されていましたが、今日(6日)で今シーズンの運転が終了しました。

この流氷ノロッコ号は1990年の冬に古い客車や貨車を改造したもので初めて運転され、今シーズンで22年目になります。そして現在の客車は99年に代えられた2代目です。
つい先日4日には22年間の累計乗客数が30万人となりました。

客車は代わりましたが、流氷ノロッコ運転開始以来、22年間毎年流氷シーズンにこの列車に乗務されてきたJR職員の方がいます。
知床斜里駅に勤務する鈴木秀幸さんです。

鈴木さんは5月~10月までは、夏季限定営業の原生花園駅で記念切符やオレンジカードを販売したり、訪れるお客様に小清水原生花園に咲く花を中心にした自然解説などもされています。
何度も旅行に来られている方はご存知の方も多いのではないでしょうか。

私が鈴木さんと知り合ったのは、自然ガイドを始めて毎日夏の原生花園に通っているうちに声を掛けられた事がきっかけでした。
私は元々鉄道旅行が好きでしたし、花に詳しいJR職員の鈴木さんとは花の話と鉄道の話でいつも長話になってしまいますが、とても多くの事を学ばせていただくなど、大変お世話になっている方でもあります。

鈴木さんは1967年に国鉄に入社、その後鉄道人生の殆どを素晴らしい自然環境の中を走る釧網線と共に歩んでこられました。
花が好きで、趣味として地元の花や野鳥などの写真撮影もしてこられ、自然についての豊富な知識もあることから、原生花園駅や流氷ノロッコ運転開始当初から車内でお客様への自然解説などもされてきたのです。

数年前にJR正社員としての定年を迎え、その後も嘱託職員としてJR知床斜里駅に勤務されてきましたが、それも今年11月に定年となり、退職されますので、ノロッコ乗務は今日が最後になります。


昨年釧網線で「オホーツク食い倒れ号」を成功させ、今月20日に第2弾「海明け食い倒れ号」を走らせるMOTレール倶楽部にも鈴木さんは参加されている仲間でもあることから、最後の乗務となる今日、MOTレール倶楽部の仲間で
22年間のノロッコ乗務の労をねぎらうささやかなセレモニーを計画しました。
もちろん本人には内緒です。

各メンバーの都合から、セレモニーは今シーズン最終のノロッコ3号ではなく、10:00に網走駅に到着する斜里からのノロッコ2号を出迎える形にしました。

定刻の10時ちょうど、ノロッコ2号が網走駅に到着。
まずは降りてきた鈴木さんを皆の大きな拍手と歓声で迎えました。
本人はもちろん、一般の乗客の方々もびっくり!

そしてノロッコの機関車が描かれた特製ケーキをプレゼント。
みんなそれぞれ周囲の一般のお客さんに向かって
「この方は流氷ノロッコ運転開始以来22年間乗務されてきた方です。今日が最後の乗務です!」
と声を掛けると何人ものお客さんが足を止め、私達の輪の中に入って一緒に記念撮影しながら鈴木さんをねぎらってくれました。
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その後機関車と一緒にみんなで記念撮影です。
後ろの方にJR職員と紛らわしい者が居ますが、彼は昨年のブログでも紹介したMOTレール倶楽部の名物男、なし崩し的にJR公認状態?鉄道モノマネが上手い「H・佐藤」です。
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セレモニーは一般の乗客の方々も加わり、私達が思っていた以上に盛り上がりました。
折り返しの10:25発斜里行ノロッコ1号には私も乗り、一旦北浜に帰宅。
網走駅ホームに残った仲間達は発車の際、バンザイで鈴木さんを見送りました。
網走発車後、車内で記念切符を販売している鈴木さんです。
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一旦帰宅した後、私は北浜14:18発の今シーズン最終となる斜里行流氷ノロッコ3号に乗り、車内の売店で買った日本酒を飲みながら鈴木さんとおしゃべり。
改めて流氷ノロッコの22年間の歴史と共に歩んだ最後の乗務をねぎらいました。

まだ11月までJR職員として勤務されますが、一先ず、22年間、30万人のお客さんが楽しんだ流氷ノロッコの乗務、お疲れ様でした。

写真は北浜駅に到着する今シーズン最後の流氷ノロッコ3号。
斜里方向に向かう時は運転台が付いた客車が先頭になり、最後部になる機関車を制御して、無人になる後ろの機関車が押す形で走ります。
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プロフィール

金指 功(かなざし いさお)

  • Author:金指 功(かなざし いさお)
  • 2004年に埼玉県からウトロのホテル勤務を経て網走に移住。
    2007年2月から網走自然ガイド「オホーツク遊楽倶楽部」として網走の自然の魅力を伝えてきました。
    そして2013年、オホーツク遊楽倶楽部は網走自然ガイド&旅人の宿「わしのとまり木」に生まれ変わり、新たな出発をしました。

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