オホーツクだより

網走自然ガイド&旅人の宿「わしのとまり木」オーナーブログ

サンゴ草

2010/09/23 21:21
 
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今朝の最低気温は9.7度、最高気温は15.7度。
だいぶ寒くなり、夜はストーブを点ける日が多くなりました。
写真は今日の能取湖畔、卯原内のサンゴ草です。

このブログでは例年この時期、サンゴ草の話題が多かったと思いますが、今年は少ないでしょ。
先日のオホーツク食い倒れ号に気が取られていたこともありますが、正直、今年も色がイマイチで写真もあまり撮っていなかったのです。

昨年が悪過ぎたので、今月初め頃は今年は昨年よりは良いだろうと思っていました。
まだ赤くなっていない所もこれから気温が下がってくれば赤くなってくるだろうと思っていたんですが、サンゴ草祭りも終わり、もう今日は23日。見頃もピークのはずなんですが・・・。

手前側の一部は今月初旬からいい感じで赤くなっていましたが、真ん中から奥が当初よりは少し赤くなったものの、ダメなままです。
遅れているだけと思っていましたが、もうこのまま終わるのかもしれません。
そろそろ枯れ始めたものも目に付くようになりました。


次の写真は同じく今日撮影した能取湖湖口付近です。ここはいい色していると思います。
サンゴ草と同じ塩湿地に植生するウミミドリやオオシバナの中に美しく色付いたサンゴ草が目立ちますね。
これを見ると卯原内の色がイマイチなのはこの夏の暑さだけが原因ではないのではと思います。
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最近見ていなかった濤沸湖のタンチョウですが、今日久しぶりにその親子を見ることができました。
左から2番目が今年の幼鳥です。順調に大きくなりました。
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釧網線貸切列車大成功!

2010/09/17 23:50
 
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12日(日)、釧網本線 網走~川湯温泉に私達素人集団が団体臨時列車を走らせ、大成功を収めました!
上の写真は網走駅発車前のバーベキューカー車内の様子です。
翌13日にはその様子をこのブログでお伝えするつもりだったのですが、あまりの感動に写真を絞り込むにも1枚1枚に見入ってしまい、時間がかかった他、書き始めたらべらぼうな長さになってしまい、今日(17日)になってようやく書き上げました。このブログを始めて以来の長さになってしまい、写真も20枚くらいになってしまいましたが、根気強く読んで頂ければと思います(笑)
あまりの長さにうんざりした方も、最後の写真だけはぜひご覧下さい。

私も会員になっている、オホーツク管内の鉄道愛好者が集まった、鉄道を通して地域活性化に取り組む「MOT(もっと)レール倶楽部」では7月に「オホーツク鉄道100景」と題した写真展を開催しました。(6月30日のこのブログをご覧下さい)

そして写真展が終わった後、MOTレール倶楽部のイベント第2弾として、沿線風景などが大変魅力的でありながら利用者の減少が目立つ釧網本線に、JR北海道が所有するバーベキューカーを使って貸切列車を走らせようと企画しました。
このバーベキューカーは貨車を改造したもので、各テーブルにホットプレートを備えている面白い車両です。
これを2両使い、網走及びその周辺の食材を集め、多くの人達に地元オホーツク管内の食材を堪能しながら釧網本線にも関心を持ってもらい、地元の食材と釧網線の魅力を再発見してもらおうというもので、列車の名前は「オホーツク食い倒れ号」、運行区間は網走~川湯温泉往復という事になりました。

MOTレール倶楽部中心メンバーによる網走駅を窓口としたJRとの交渉の結果、運行日は9月12日(日)、往きは網走駅11:12発→川湯温泉13:00着、帰りは川湯温泉16:25発→網走17:55着ということに決定。
川湯温泉では3時間以上滞在時間がありますので、かつて硫黄搬出のために建設された旧釧路鉄道の廃線跡を散策しながら硫黄山に行き、そこからホテルの送迎バスで温泉入浴という事になりました。
名付けて「オホーツク食い倒れ号でゆく川湯温泉日帰りの旅」

列車の定員はバーベキューカー2両で80名。バーベキューカーは貨車改造で動力が無いため、いつも釧網線を走っているディーゼルカーを1両ずつ、バーベキューカー2両を挟む形で前と後ろに連結して走ります。


しかし運行日については当初私も含め、メンバーの多くは9月下旬か10月頃を想定していました。
それがいきなり9月12日、準備期間は1ヶ月余りしかありません。
しかもみんな別の本業を持っている素人の集まりです。本当に出来るのか・・・私は正直言って不安でした。

でも決まった以上後へは引けません。みんな仕事が終わってから集まり、夜中までの打ち合わせや準備作業を何度も行いました。

そして今回はMOTレール倶楽部としてのイベントで、参加者の公募はせず、メンバーそれぞれの家族や友人知人らにこの企画の趣旨を説明し、理解していただいて会員になってもらった上で参加していただくという形を取りましたが、果たしてこのやり方で80名も集まるのか、これも当初不安でした。

しかしMOTレール倶楽部は狭い意味での鉄道趣味集団ではなく、メンバーの殆どは社会人であり、様々な職業、活動をしており、みんな地域社会全体の中での鉄道を考えています。そんなメンバー達の努力により、網走だけではなく、オホーツク管内各地の様々な企業やお店、農産物海産物生産者の方々が今回の企画の意図を理解してくださり、多大なる協力を頂いた結果、大変多くの食材を集める事ができました。
これによりメンバーの中で議論した会費はJR運賃と飲食費で早期申し込みで大人4500円に決定。これで十分お腹いっぱい飲み食いできる内容になったこともあり、会員となって参加してくれる方は短期間のうちに予想以上に集まり、バーベキューカー2両の定員80名を上回る勢い。
このため当初私達メンバー十数名もバーベキューカーの人数に含めていましたが、当日はメンバーはゆっくり飲食する暇は無いと思われる事から、事務局として1ボックス4名分を確保した以外は前後のディーゼルカーに乗ることとし、参加希望の方に1人でも多くバーベキューを楽しんでもらう事にしました。


素人の集まりが短い準備期間で本物の自分達の列車を走らせるのは簡単では無いはずです。
私も「やってみたい」というみんなと同じ気持ちを持って参加していましたが、正直言って上記の通り、当初は内心不安ばかりでした。
あまり派手なものには馴染まない自分の性格もあり、前回の写真展のような地道な活動を続けて、機が熟したら貸切列車の企画を考えればいいのではと思ったりもしました。
しかし会のメンバー達の熱意と才能と行動力は大変なものがあり、JRや食材提供の方々に熱い気持ちをぶつけながら交渉にあたってくれる人、パソコンを駆使して様々な資料を作ったり、細かい事に良く気が付く人、記念グッズや列車の前後に取り付けるヘッドマークをデザインしてくれる人などなど、そんな仲間達に引っ張られるうちに、私も気が付いたら「何としても成功させねば」という一つの思いだけになっていました。


運行が決まり、食材も十分集まり、参加者も集まった。
ここまでは私自身は貢献できなかったものの、メンバー達の努力のおかげで予想以上でしたが、成功させるためには当日、80名以上の誰一人として絶対に怪我などの事故があってはなりません。
列車に乗ってる間はいいのですが、心配なのは3時間余りの川湯での滞在時間です。
何事も無くて当然ですが、私は日頃の自然ガイドでも頭の片隅ではいつも「事故は起こるもの」という意識を持っています。今年はハチ類がずいぶん少ないと感じていますが、それでもこの時期活動が活発になり、攻撃性がより強まるスズメバチによる事故が心配です。私はみんなの盛り上がりに水を差すようで気が引けると思いながらも、考えられる事故について話をしました。
この安全対策についても打ち合わせの中で徹底的に話し合い、当日に備えました。

深夜までの打ち合わせを繰り返しながら内容が決まり、往きはバーベキューを楽しんでもらいながら途中の浜小清水駅で駅に隣接するスーパー、マートフレトイさんの協力でおにぎりとDMVまんじゅうを仕入れ、スタッフによる車内販売をする事に。川湯滞在の後、帰りの列車内では抽選会や歌などのイベントで楽しんでもらう事に。
また、メンバーがパソコンでデザインした記念グッズも次々と完成していきました。

そして運行日前日、11日の午後から最後の準備作業、食材の仕込みです。
メンバーが次々と集まり、網走湖畔の温泉旅館もとよし別館 「鉄ちゃんと鉄子の宿」の使っていない台所をお借りして夜までかかって様々な食材を包丁でさばいたりしながら各テーブルごとに小分けし、いくつもの段ボールやクーラーボックスに詰め込みました。



9月12日いよいよ運行日当日です。私は9月はほぼ毎日サンゴ草ガイドがあるため、残念ながら往きは自宅がある北浜で下車。ガイドが終わって帰宅後に釧網線の普通列車で斜里まで行き、帰りのオホーツク食い倒れ号に乗ります。

朝目覚めると最高の天気でした。私達メンバーは10時に網走駅集合です。いよいよ本番だな~と思いながらも心配性なのか、何も事故が無いといいのだが・・・という不安が頭をよぎります。起きた時点では本当に上手くいくか心配の方が先にたち、不思議と気分の高揚感みたいなのはまだありませんでした。

「オホーツク食い倒れ号」はバーベキューカーも前後のディーゼルカーも釧路の車両基地に所属しており、この日午前5時過ぎに釧路を出発して網走駅に回送されます。しかもメンバーがデザインしたヘッドマークも釧路で取り付けての回送。
この回送列車の時間も聞いていたので、私はこれを北浜で撮影してからその後の普通列車で網走駅に向かいます。

8時半ごろ、斜里方面から網走に向かって列車が走ってきました。網走側に連結されたステンレスのキハ54形気動車を先頭に、バーベキューカーのナハ29000形が2両、そして白い車体に黄緑の帯を巻いたキハ40形気動車が連結されています。聞いていた通りの列車、私達の仲間がデザインしたヘッドマークも前後にしっかり付いています!
轟音と共に目の前をこの4両編成の列車が通過した瞬間、私は一気にテンションが上がり、大きな感動に包まれました。「本当に来たよ~!」
素人の集まりが企画した列車が本当に実現したのです。まさに「俺たちの列車」です!
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回送列車を撮影後、北浜9:02発の釧網線普通列車で網走駅へ。
網走駅に着くと先ほどの回送列車が側線で待機していました。「いよいよだな~」
既に数人のメンバーも来ていました。
オホーツク食い倒れ号は10:30に1番線に入線します。
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9時半を過ぎた頃、食材運搬担当のメンバー達が次々と到着し、作業開始。大量の食材や飲み物などを1番線ホームに運び込みます。
そして準備作業最大の山場はこれらの大量の食材を列車が入線してから僅か20分程度で全て列車に積み込み各テーブルにセットすること。この作業があるためにオホーツク食い倒れ号を駅舎側の1番線に付けてくれるように駅にお願いしてありました。
10:30に入線と同時に作業開始、50分には終わらせて参加者の方に乗車してもらい、11:00から出発式、そして11:12定刻に発車しなければなりません。かなりタイトなスケジュールなので入線時刻が迫ると共に私達スタッフには緊張感が増していきました。
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10:30オホーツク食い倒れ号がついに入線。ドアが開くと同時に積み込みセッティング担当の私達スタッフ10人くらいが食材が詰め込まれた段ボールやクーラーボックスを抱えて列車に飛び込みました。
天気が良いのはいいのですが、その陽射しのおかげでガラス張りのバーベキューカーの中はサウナ状態。冷房はもちろんありません。
JR職員の方々も混じってスタッフ全員汗を吹き出しながら車内はまるで戦場のようでした。
「○○はどこ?」「ヨンマルのデッキに入れてある」
「△△が無いんだけど?」「ゴーヨンのロングシートに置いてあるよ」
鉄道に詳しくない方には意味不明な言葉が飛び交いながらも様々な食材やお皿、箸などが各テーブルに配置され、2両のバーベキューカーのガラス窓の上部には食材提供など、オホーツク食い倒れ号の運行に協力を頂いた企業やお店などが印刷された短冊が貼られ、ほぼ予定通りに作業は終了しました。
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作業が一段落したところで私自身の記念撮影。往きはこのキハ54が最後部になります。
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そして釧路側のキハ40が往きの先頭になります。
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ここでオホーツク食い倒れ号のヘッドマークについて説明させていただきます。
このヘッドマークはMOTレール倶楽部のメンバーが、みんなの意見を聞きながらパソコンでデザインしてくれたものです。
網走から眺めたオホーツク海と斜里岳をイメージしました。斜里岳の残雪模様の中にMOTレール倶楽部のMOTが隠されていますが分かりますか?
私は言われるまで気が付きませんでした。
そして左側にある駅員が配されています。この駅員に扮した人物、映画「鉄道員(ぽっぽや)」に主演した高倉健さんをイメージしたと思うでしょう?
全然違いまして、この人物はMOTレール倶楽部の名物男なのです。
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彼は車掌や駅員などの物真似が大変上手く、独特のキャラと相まってみんなの爆笑を誘い、MOTレール倶楽部には無くてはならない人物で、「H・佐藤」という名でみんなで売り出そうと考えています。
今回の列車ではヘッドマークの他、箸袋にも彼の顔写真を印刷したりなどしましたが、これらは運行当日まで本人には秘密とされ、私達メンバーにはかん口令がしかれた他、打ち合わせなどにもあえて声を掛けていなかったので、本人はこの日列車を見て初めてヘッドマークのデザインなどを知った事になります(笑)
鉄道が自分の全てのような彼にとっては、自分の姿が描かれたヘッドマークを付けた列車が実際に乗客を乗せて走るのはこの上ない幸せでしょう。
食い倒れ号の入線前に1番線から発車する石北線普通列車の前でポーズをとってもらいました。
駅長をはじめ、駅の職員の方々もみんな彼を知っており、半ば公認状態??笑いながら見ていました。
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予定通りに参加者の方々も乗車され、駅の放送設備をお借りし、食い倒れ号にも参加していただいたプロの女性司会者の司会で出発式が始まりました。
オホーツク食い倒れ号の運行記念品として網走駅からMOTレール倶楽部橋本事務局長にレール1mが贈呈されました。このレールは1995年に廃止された深名線で使用されていたもので、80年以上も前にアメリカで製造されたものだそうです。当時は日本の技術がまだ未熟だったのでレールも外国製が多かったのでしょう。
橋本事務局長、重そうです(笑)
なお、このレールはヘッドマークと共に温泉旅館もとよし別館「鉄ちゃんと鉄子の宿」に保存展示される予定です。
また、事務局長はじめ、黄色いハンカチを身に着けている人が居ますが、これはスタッフである事を示すものです。網走ではこれまで様々な映画が撮影されており、そんな事から2年前から「オホーツク網走フイルムフェスティバル」という映画祭が行われています。MOTレール倶楽部のメンバーの多くがその映画祭の実行委員会にも関わっている事から、網走で撮影された映画の一つ、高倉健主演の「幸福の黄色いハンカチ」のイメージで私達スタッフは黄色いハンカチを身に着けることにしました。
今年の「オホーツク網走フイルムフェスティバル」は11月27・28日に開催されますので、そちらも宜しくお願いいたします。
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出発式も終わり、参加者の皆さんも私達スタッフも全員乗車、嬉しい事に網走駅の堀井駅長も乗車、同行して下さいます。そして発車時間が迫り、ここで駅の放送が。
「団体臨時列車オホーツク食い倒れ号、間もなく発車いたします」
一般の乗客は居ないのに、嬉しいですね~。私は準備作業で見れずに後で知ったことですが、改札口の上にあるLED発車案内板にも「団体 11:12 食い倒れ」と表示されていたそうです。
レールのプレゼントなど、網走駅の粋な計らいには感謝です。

11:12定刻、ついに私達素人集団の手作り列車「オホーツク食い倒れ号」が動き出しました!
ホームに立つ駅員さんが笑顔で手を振りながら見送ってくれます。私も最後部の気動車の窓を開け、駅員さんに笑顔で手を振り返しました。
私もずいぶん鉄道を利用してきましたが、本職の駅員さんのあんな笑顔で見送られる列車に乗ったのは初めてです。もっとも、駅員さんがホームに立つのは安全監視のためですからね、普段は真剣な眼差しで業務をされていますから当然です。
でも素人の熱意で実現したオホーツク食い倒れ号、その感動と楽しさが網走駅の職員の方々にも伝わったのでしょう。朝、私達メンバーが1番線ホームに集まりだした時から駅の職員の方々はみんな笑顔でした。

列車がホームを離れ、私はバーベキューカーへ向かいました。参加者の方々はビールを開け、思い思いに食材をホットプレートで焼き始めています。
バーベキューカーのドア付近にスタッフ達が集まって来ました。みんな大汗かきながらも何ともいえないいい笑顔です。列車は市街地から桂台のトンネルを抜け、海岸に沿って走ります。
私はこの後北浜で降りて車で卯原内のサンゴ草に行くので飲めませんが、少し落ち着いた事もあり、他のスタッフ達は缶ビールを手に取り「カンパーイ!」

バーベキューカーは貨車改造であることや、更に他の定期列車との関係で、この列車だけ特別ゆっくりと走るわけにも行かず、いつもの列車とほぼ同じ速度で走ることから、かなり揺れると聞いていましたが、自分の感覚ではいつもの気動車と比べて特別乗り心地が悪いとは感じませんでした。貨車では珍しい空気ばねの台車を履いてるからかな。


食い倒れ号の運行を祝うかのような素晴らしい晴天の下、桂台、鱒浦、藻琴を通過して快走する列車は北浜駅に近付きます。ここで私は一旦下車しますが、北浜駅を発車直後に最初のイベントがあります。
ヘッドマークをデザインした石黒さんが、オホーツク海をバックに走る食い倒れ号を北浜の高台から記念撮影するのです! 石黒さんはその後途中からみんなに合流します。
そこで参加者の皆さんもスタッフも、北浜を発車したら車内の全員に各車両の進行方向右側の窓際に集まってもらい、バンザイするように手を挙げてもらうのです。
列車がブレーキを掛け始めたところで他のスタッフと共に私も車内の皆さんに「北浜を出た所で列車の外から記念撮影をしますので進行方向右側に向かってバンザイのポーズをして下さい」と呼び掛け、列車から降りました。

北浜駅のホームにたまたま居合わせた観光客の人達は見た事も無いバーベキュー列車を好奇の眼差しで見ながらカメラを向けています。列車はすぐに発車。私は車内のスタッフに向かって大きな声で「じゃあまた後でね~」と言いながら大きく手を振りました。
ホームに居た人達は口々に「バーベキューの匂いがすごーい!」
それにしても最高の天気です。
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仕事を終えて帰宅した後、再び帰りの食い倒れ号に乗るために北浜16:33発の普通列車で斜里駅に向かいました。17:05に着きましたが、帰りの食い倒れ号は17:11に斜里駅に着きます。改札で料金を支払いながら団体列車のスタッフである事を説明し、すぐに2番線ホームに引き返すとほどなく食い倒れ号が姿を現しました。先頭のキハ54の最前部には私達のメンバーでもあり現在も浜小清水のマートフレトイで写真を展示中の中学生、千葉英介君がビデオカメラを構えている姿がありました。前面展望を撮影しているのでしょう。
時々お母さんに付いて来て私達の打ち合わせの様子を見てきた彼は、素人のおじさん達が走らせたこの列車に乗って何を感じたでしょう。

再び列車に乗り込むと、メンバー達がいい笑顔で迎えてくれました。参加者の方々の中には心地良い疲れで眠っている人も居ますが、やはりみんな穏やかないい笑顔です。
みんなの笑顔を見た瞬間、「川湯でも何一つ事故は無かったんだな」と感じました。
列車が動き出すと斜里駅の職員の方々も手を振って見送ってくれました。
私はもうこの日車を運転することは無いので、みんなの盛り上がりに同化するべく、ビールを手に車内を歩き回りました。

帰りの列車では最後部のキハ40で抽選会などのイベントを行ったので、多くの人達がそこに集まっています。
次の浜小清水で降りる方もいますので斜里を出て間もなく、その最後部の車両で閉会セレモニーが始まりました。
網走駅の堀井駅長から挨拶を頂きましたが、その中で「こんなにもJRを愛してくれてありがとうございます。このオホーツク食い倒れ号は私達も大変勉強させていただきました」とおっしゃって下さいました。私達にとっては本当に嬉しいお言葉でした。
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浜小清水と北浜で数名の方が降り、列車は網走駅へ向かいます。夢のような1日もあと僅か。
夕闇迫る中、スタッフ、参加者みんなで「知床旅情」の大合唱でオホーツク食い倒れ号のフィナーレを飾りました。
「しれぇ~とこぉ~の岬にぃ~ はまなすぅ~の咲くころぉ~・・・」3番まで全部歌いました。
私も腹の底から大きな声を出して歌いました。列車の中でこんなに大きな声で歌を歌ったのはもちろん初めてです。
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歌い終わった瞬間、思わずみんなで万歳三唱!そして周りの人たちと固い握手。
もう一回歌いたいくらい、感動のフィナーレでした。

食い倒れ号は市街地に入り、ほどなく17:55定刻に網走駅1番線に滑り込みました。
私達は今度は手早く荷物などを列車からホームへ搬出です。
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列車から降りてきた参加者の皆さんには網走市内の洋菓子店ダニエル・ドゥ・ノゥさまが特別に作って下さった「オホーツクにSLを走らせよう 石炭風ラスク」とMOTレール倶楽部のメンバーが自分のパソコンで作った乗車証明書がスタッフから手渡されました。
それにしてもこの乗車証明書、良く出来てるでしょう、特に裏の時刻表は驚きました。
ファイル容量が大きいですが、拡大してご覧下さい。
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後片付けも大方済み、ホームに止まっていた食い倒れ号が側線に引き揚げるために動き出すと、私達の心に生涯忘れられない思い出を刻んでくれたこの4両編成の列車に向かって、みんなで思わず手を振りました。
スタッフ達が集まり、閉めの挨拶をしてこの日の全てが終わっても、私も含めみんなしばらく1番線ホームに留まったままでした。やはり名残惜しかったですね。

地域の鉄道を盛り上げようと企画した「オホーツク食い倒れ号」はメンバー達の熱意と、それを理解していただいて食材調達に協力して下さった地域の企業やお店、生産者の方々、参加して下さった皆さまのおかげで大成功を収めました。本当に感謝です。
今回私は途中抜けましたが、それでも丸一日参加していたかのような気持ちです。
本当に心から楽しみ、感動する事が出来ました。スタッフも参加者もJRの方々もみんな笑顔だったのが印象的でした。

そして私達素人の様々なお願いを聞いていただきながらこの列車の運行を実現して下さった、網走駅をはじめJR北海道の皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。


北浜の自宅に帰りNHKの大河ドラマが終わった頃、汽笛を鳴らしながら走り去る列車の音が聞こえました。
オホーツク食い倒れ号が釧路に帰って行く音です。何かジーンときました。


最後になりましたが、ぜひこの写真をご覧下さい。
これはMOTレール倶楽部のメンバーで私と同じく北浜に住み、農業を営みながら写真を撮られていて、旧北浜小学校の教室をご自身で改装した「トーフツギャラリー」(イベント時のみ開館)を運営されているフォトグラファーマー石黒明さんが撮影、4両全部が1枚の写真に納まるように合成して頂いたものです。
往きの食い倒れ号が北浜を発車した直後に車内のみんなに進行方向右側に向かってバンザイのポーズをしてもらって撮影されたあの記念写真です。
このブログでは今まで全ての写真は私自身が撮影したものを使ってきましたが、あまりにも素晴らしい写真なので、石黒さんの承諾を得た上でここに掲載させていただきました。
素晴らしい写真なのでファイル容量が大きいですが、ぜひ拡大、スクロールして見て頂きたいと思います。

これが私達素人集団が走らせた俺たちの列車「オホーツク食い倒れ号」です!
北浜






 

現在のサンゴ草

2010/09/09 22:14
 
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昨夜はお隣の家で遅くまで会合があり、自宅の窓を開けっ放しでいたんですが、深夜11時過ぎに帰ってみると室内の気温は14度。
2ヶ月ぶりにストーブを点けました。

その後も気温は下がったようで、今朝の最低気温は12.6度。最高気温は24.7度でした。
網走もこの夏は暑い日が続きましたがようやくひんやりしてきました。


能取湖畔のアッケシソウ(サンゴ草)はこんな感じ。
写真は昨日(8日)に撮影したものです。

見ていただける状態にはなっていますが、今のところ5分くらいかなと思います。
今後朝晩の気温が下がる日が続くでしょうから更に赤くなっていくと思いますが、正直言って、昨年ほど悪くないにしても、今年も今のところ色がいまひとつという気がしています。

昨年は寒い夏だったのと大雨で泥水を被ったりしたせいだと思っていますが、今年はやはり暑過ぎたのが影響しているのでしょうか。

今後色鮮やかな赤い絨毯になっていく事を期待したいものです。
 

網走でもイルカ・クジラウオッチング

2010/09/02 23:48
 
7月に観光協会から「9月からイルカ・クジラウオッチングをやる」という話を聞き、それはいい! と思っていたものの、その後何も聞かなくなり、8月の終わり近くなっても観光協会のHPにも何も載らないので今年は無理なのかな~と諦めていたら30日に突然「9月1日からやります!」との連絡がありました。
今年は今月から来月までの2ヶ月間だけですが、その間通常料金7000円のところ、網走市民はお試し価格4000円!

これは乗ってみるしかないでしょう! と言う事で今日(2日)早速行ってきました。

期間中は毎日道の駅「流氷街道網走」の岸壁(流氷砕氷船おーろらと同じ場所)から出発で7:30からと13:30からの2回あり、いずれも2時間30分のクルーズです。
操船とガイドはこの道40年というベテラン漁師さんが行います。
詳しくは網走市観光協会HPをご覧下さい。(下記クリック)

http://www.abakanko.jp/

網走はかつて捕鯨の街であもあり、日本の4大捕鯨基地のひとつでした。
現在でも毎年8月中旬から9月上旬にかけて国から許可された期間と頭数(4頭だったかと思います)の枠の中でミンククジラとツチクジラを対象に調査捕鯨が行われており、今年も先月に規定の頭数を捕獲し、調査捕鯨は終了しました。

私も2007年8月に調査捕鯨で捕獲したツチクジラの解体の様子を見学したことがあります。
この時の様子は写真と共にブログに書いてますので、よろしければ画面右の過去の記事の中から2007年8月28日の「ツチクジラ解体」をご覧下さい。

かつての捕鯨の街網走で今までホエールウオッチングのようなものが無かった事の方が不思議でしたので、今回はようやく始まったという感じです。


今日は天気も良く、期待しながら今朝7:30の便に乗船。
まだ昨日から始まったばかりで宣伝らしい宣伝もしていない事もあり、定員10名のうち、テレビなどマスコミ関係と僕のような関係者が5人くらい、あとは道の駅に来てこれを知り、急遽参加されたと思われる旅行者の方が数人という感じでした。
道の駅を離れ、港内をゆっくり進み、防波堤に止まっていたオジロワシに見送られながら港外へ。
船長からはイルカのポイントまで40分くらいかかるとの事でした。
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港外に出ると網走港に入港直前のクルーズ客船「にっぽん丸」とすれ違いました。
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網走の街を後にして船は北東方向に進んで行きます。
この光景は何度か見ていますが、いずれも流氷シーズンに「おーろら」に乗った時。夏に網走の海上に出るのは初めてです。
夏で陸が暑い時でもこの地域は海上に出るとかなり寒いのはウトロの観光船や羅臼のホエールウオッチングで経験してますので、今回も長袖のジャケットなどを用意してきましたが、今日は陽射しが厳しい上に風が無く、海上でも暑かった~。まあ気持ちのいい暑さでしたけどね。
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出発してから25分ほどして数頭のネズミイルカを見る事ができました。その名の通り体長1.5mくらいの小さなイルカです。
背景の陸地は能取半島の東側です。
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ちょっと距離があって不鮮明な写真ですが海鳥のウトウも見られました。
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やがてイルカのポイント付近に近付き、ほどなく船長さんから「まだちょっと遠いですがイシイルカがいます」とのアナウンス。
船が更にその方向に進んで行くとあちこちにイシイルカが出現。
体長2mちょっとくらいのイルカで、腹部と背びれの一部が白いのが分かりやすい特徴です。
ここまで来ると靄がかかっていた事もあり陸地は見えなかったんですが、船長の話では網走の北東28キロくらいの所との事でした。
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しばらく見ているとやがてその中の何頭かが船の横に来て並走し始めました。かなり近くまで寄ってきましたよ。
イルカはこのようにして遊ぶ習性がありますね。
昔旅行で来ていた時、帰りに乗っていた苫小牧から大洗に向かっている大型フェリーの甲板でぼんやり海を眺めていたら2~30頭くらいのイルカの群れが、20ノット以上で巡航しているフェリーに追いついてきてしばらく並走、そのうち次々と高くジャンプを始めたのです。
この時甲板には私しか居なかったので、イルカが私に気付いてサービスしてくれたのではと勝手に想像して1人で感動した事がありました。
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こんな感じでしばらくイシイルカに遊んでもらい、帰港する事に。
今回はクジラは見られなかったけど十分楽しめたな~と思いながら周囲の人と談笑していたら船が急に速度を落としました。そして船長から「ミンクがいます」とのアナウンス。
最後の最後にミンククジラを見る事ができました。
体長6~8mくらいの小型のヒゲクジラです。
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2時間半、十分楽しんで10時に道の駅に帰着。
夏の網走に新たな魅力が加わりました。来年は4月から10月まで運航予定なので、ぜひ乗ってみてください。
話しによると5~6月くらいは運が良ければザトウクジラやナガスクジラといった大型のクジラが見られる事もあるそうですよ。
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イルカやクジラは目の前のオホーツク海に居る事は分かっていても、アザラシと違って普段はまず見られませんからね。私にとっては野生のイルカ・クジラを見たのは2006年7月に羅臼でホエールウオッチングの船に乗って以来、4年ぶりでした。
参考までにブログの過去記事の中から2006年7月2日「羅臼でホエールウオッチング」もご覧下さい。



おまけ写真。
出港して間もなくすれ違った「にっぽん丸」が停泊してるところです。
去年までは真っ白な客船でしたが色が変わりました。船内も改装されたようです。
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プロフィール

金指 功(かなざし いさお)

  • Author:金指 功(かなざし いさお)
  • 2004年に埼玉県からウトロのホテル勤務を経て網走に移住。
    2007年2月から網走自然ガイド「オホーツク遊楽倶楽部」として網走の自然の魅力を伝えてきました。
    そして2013年、オホーツク遊楽倶楽部は網走自然ガイド&旅人の宿「わしのとまり木」に生まれ変わり、新たな出発をしました。

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